ハイクラス転職の面接に多い質問と対策!事前準備が面接突破のカギ

転職ノウハウ
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ほとんどの転職において、選考の中心は面接です。これはハイクラスなビジネスパーソンの転職でも変わりません。

しかし、ハイクラスな企業や職種の転職面接を突破するためには、論理的で筋の通った質の高い回答が要求されます。また、ハイクラス特有の質問に対する的確な回答も必要です。これらの回答をスムーズに面接で引き出すためには、事前準備をしっかりとおこなったうえで面接に望むことが大切です。

今回はハイクラス転職の面接でしばしば問われる質問や、面接を乗り切るための対策について紹介します。

ハイクラス転職の面接で多い質問と回答のポイント

転職活動の面接で多い質問と回答のポイント

ハイクラス転職の面接だからといってすべての質問が独特というわけではありません。しかしながら、ハイクラス転職の実現のためには、あらゆる質問に対して質の高い回答が要求されます。理路整然とした回答により、自身の経験・スキルを的確に伝えると同時に、コミュニケーション能力の高さをアピールする必要があります。

ここではハイクラス転職で問われることの多い質問や回答のポイントを解説します。

一般的に問われることの多い質問

まずは、一般的な転職面接でも問われることの多い質問です。ハイクラス転職においても例外ではなく、これらの質問には的確に回答できるよう準備をしておきましょう。

  • 自己紹介と職務経歴を教えてください
  • 志望動機を教えてください
  • 現職の不満が何かありますか?

これらの一般的な質問も、ハイクラス転職においてはより洗練された答えを求められます。具体的には、次のような点を意識して回答することが大切です。

  • 自己紹介・職務経歴は簡潔かつ「スキルと経験・実績」を中心に説明
  • 職務経歴と現職における課題、志望動機を首尾一貫させる
  • 安易に現職についてネガティブな回答をしない

転職希望者の場合、勤続年数によっては自己紹介・職務経歴で話すべきことが多くなりがちですが、冗長な説明はあまり良い印象を与えません。自己紹介にしても職務経歴にしても、社会人以降の職務内容とそこで得たスキル・経験や自身の取り組みによって得た実績などを簡潔に説明しましょう。

職務経歴の中で説明した経験やスキルと、志望動機の関連性を意識することも忘れずに。質の高い人材と競い合う状況では、志望動機だからといって、安易に自分の願望だけを述べてはいけません。「自分のスキル・経験を活かして転職先で貢献できるという自信があるからこそ、転職を希望している」ということをアピールしましょう。

また、現職の退職理由を聞かれるケースもしばしばありますが、この質問には注意したいところ。いたずらに職場のことを悪く話して印象がよくなることはまずありません。「強い不満があるわけではないが強いて言えば、〇〇に課題を感じている」「〇〇が強みだが、私がやりたい△△がどうしても現職では実現できない」といったように、現職を尊重しながら自身の主張を的確に伝えます。

さらに、現職で感じている課題や、現職では実現できない自身の意向を、転職動機に繋げて説明すれば、志望動機の納得感も高くなります。

ハイクラス転職を実現させるためには、ごく一般的な質問でも回答に注意が必要です。各質問の回答内容を首尾一貫させることで、志望動機に説得力を持たせましょう。

ハイクラスな転職先だからこそ聞かれる質問

ハイクラス転職のポジションでは、当然ながら高年収相応の難易度の高い仕事が任されます。難易度が高い仕事はさまざまありますが、代表的なのは次のいずれか(場合によっては複数)です。

  • 管理職・マネージャー職で企業の収益責任の一端を担う
  • 特定領域で稀有な専門性が要求される
  • グローバルな業務で海外とのコミュニケーションが必要となる

そのため、転職面接においては、転職先のポジションの要求水準に見合うかどうかを確認するための質問がしばしば問われます。具体的には次のようなものがあります。

  • 現職ではどのような立ち位置で業務(もしくはプロジェクト)に参画していますか?
  • マネジメント経験はありますか?
  • 〇〇の専門領域で具体的にどのような実績がありますか?
  • 海外とのコミュニケーションが多いですが、大丈夫ですか?

現職の業務における役割やマネジメント経験の有無は、特に中堅以上の転職においてしばしば聞かれます。いずれの場合も主に「部下や後輩を管理・育成しながら仕事を進めた経験があるか」を確認するための質問です。ポジションに関わらず、マネジメント経験があった方が基本的に有利に働きます。転職先がマネージャ職の場合は、むしろ部下のマネジメント経験が必須要件になるでしょう。

現職がマネージャ職でないからといって安易に「部下を育てた経験がない」と答えるのは得策ではありません。例えば、明白な上司・部下の関係ではなくとも後輩のメンターを務めた、特定のプロジェクトで後輩に指示をしながら仕事を進めていった、など何かしら「マネジメントに近い経験」があることをアピールした方がよいでしょう。

転職希望先が専門職の場合は専門性の高さを問われることが多いです。基本的にはストレートに経験の豊富さや実績を定量的に回答するのがよいでしょう。例えば、投資銀行の金融専門職の場合は、1年間で〇〇億円の資金調達ディールに関わり、〇〇円の手数料獲得に貢献した、といった具合です。転職先に関連する難関資格を保有している場合には、資格保有の事実とその資格を活用したビジネスの実績などを答える方法もあります。

また、ハイクラス職になると、グローバルな業務が多くなるため、海外とのコミュニケーションを伴うビジネスに対する適性も問われますが、この時安易に「英語ができるか」だけを聞かれていると思ってはいけません。

海外とコミュニケーションを取ると時差が発生するため、業務時間が不規則になったり、長時間残業が発生したりします。また、同じく時差の関係で、海外への問い合わせは回答を得るまで時間がかかるのが常なため、国内で完結する業務より早めの対応が必要になります。

語学力の問題だけでなく、こうした海外と働くが故のハードルに対して適応できるかを問われています。現職で激務に耐えた経験や、同じようにコミュニケーションに時間がかかる中でうまくビジネスを進めた経験などを話すと、海外とのコミュニケーションにおいても信頼できる人材であると評価されるでしょう。

異業種や未経験の職種への転職で聞かれる質問

ハイクラスでありながら異業種や未経験の職種へ転職するのは一般的にハードルが高く、面接官の評価も厳しくなりがちです。異業種や未経験の職種へチャレンジするからこそ問われがちな次の質問については、注意して回答する必要があります。

  • なぜ異なる業種(職種)を目指しているのですか?
  • 異業種(職種)ですが、あなたのどんなところが弊社での仕事に活かせますか?
  • この業種は〇〇なところが現職と大きく異なりますが、大丈夫ですか?

ハイクラス転職では転職者が高いスキルセットを持ち、即戦力となることを当然のように期待されます。異業種や異職種といえども、自分が転職先で戦力になることを示さなければなりません。

そのためには、これまでの自身のスキルや経験と、転職先での仕事内容の「つながり」を常に意識して回答することが肝要。志望理由についても、現職で働く中で得た課題意識やキャリアビジョンをもとに組み立てましょう。

一例を挙げれば、製造業から商社への転職であれば「製造業で働く中で、製品はよいのにバリューチェーンがボトルネックとなってビジネス拡大ができなかった経験があった。商社に入ってバリューチェーンの構築に貢献し、良い製品が的確に消費者に届く仕組みをつくりたい」といった具合です。

また、スキルセットや経験についても現職から得たものを転職先で応用できることをアピールします。その際有利なのは、異業種だが職種は共通している場合(もしくはその反対)です。例えば、異なる業種でも同じ営業職であれば、高い営業スキルをアピールした上で、そのスキルが転職先でも役立つことを説明すれば納得を得やすいでしょう。

転職先と現職を比較して、異なる業務プロセスや特徴についてキャッチアップが可能かを聞かれるケースも多いです。答えは「キャッチアップできる」と答えるしかないと思いますが、重要なのは理由づけです。現職の経験の中から転職先との共通点・類似点を示し、その時の経験をもとにキャッチアップ可能であることを説明すれば、納得されやすいでしょう。

例えば、システムエンジニアから戦略コンサルファームへ転職するとします。両者の仕事は大きく異なりますが、いずれもプロジェクトベースでの働き方をするケースが多いです。システムエンジニアとしてプロジェクトの円滑な推進に貢献した実例を紹介したうえで、同様のやり方をコンサルファームでも実践し、戦力になれることをアピールすればよいでしょう。

ハイクラスかつ異業種・未経験の職種への転職はさらに難易度が高くなりますが、それでも多くの優秀なビジネスパーソンがそれぞれ工夫をして面接を乗り切っています。現職と転職先の共通点を徹底的に洗い出し、自分が戦力になることをうまくアピールすることが大切です。

面接で高い評価を得るための対策

転職活動の面接を乗り切るための対策

ハイクラス転職の面接をうまく突破するためには、事前の対策が大切です。次の手順で準備を行うことで、さまざまな質問に的確に回答可能になります。

  • これまでの業務とスキル・経験・達成したことを整理
  • 現職と転職先の共通点・相違点を洗い出す
  • 職務経験と志望動機を職務経歴書にまとめる

ハイクラス転職においては、転職希望者のスキルや経験が転職先で役立つことを示す必要があります。まずは、これまでのキャリアと、そこで得たスキル・経験を整理しましょう。自身の能力を証明するためには、ビジネスの中で達成した実績を示すのが一番です。これまでの業務のなかで自身が実現した実績についても、合わせてまとめておきましょう。

続いて、現職と転職先の共通点・相違点を洗い出します。共通点については現職で培ったスキル・経験が活かせるはずなので、自身が強みを発揮できる領域として説明できるようにしておきます。相違点は転職後にキャッチアップしなければならない部分です。

自分から積極的に触れる必要はありませんが、万が一「キャッチアップすべき部分」を問われた時に的確に答えられるようにしておきましょう。

職務経歴書は面接の回答内容との一致を意識

以上で整理した情報をもとに、職務経歴と志望動機をまとめます。このような手順を踏むことで、職務経歴の中で得た経験・スキルと志望動機が矛盾のない筋の通ったものになるのです。

続いて、職務経歴や志望動機を職務経歴書にまとめていきます。ハイクラス転職においては履歴書の他に職務経歴書を用意するケースがほとんど。通常、面接官は職務経歴書を見ながら質問をするため、職務経歴書は面接の回答内容と矛盾がない状態にしておかなければなりません。

以上のステップを踏んで職務経歴書を作成すれば、面接での回答内容と整合的になり、論理矛盾などを突かれて失敗する心配がなくなります。

まとめ

ハイクラス転職だからといって全ての質問内容が独特であるわけではありません。しかし、コミュニケーション能力の高さや、即戦力となることを的確に面接官にアピールするためには、一般的な質問に対しても現職の経験・スキルに基づいた論理的な回答が求められます。

また、マネジメント経験や海外とのコミュニケーションなどを念頭に置いた、ハイクラス転職特有の質問も想定されます。これらの質問に的確に回答し、ハイクラスなポジションに見合う高いスキルがあることをアピールすることも大切です。

面接で後悔しないためには、事前に現職と転職先の情報を整理し、あらゆる質問に対して矛盾なく答えられるようにしておくことが肝要です。今回の記事を参考に、万全の準備をしたうえで面接に臨みましょう。

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